犬の脳炎 肉芽腫性髄膜脳脊髄炎/GME, ステロイド反応性髄膜炎・動脈炎/SRMA, 壊死性脳炎/NME, 壊死性白質脳炎/NLE など

2017年08月19日

中年齢の小型犬に好発する病気です。

症状は障害される部位(脳、脊髄)によって異なりますが

患者のプロフィール、症状/治療の進行具合で疑いを持ちます。

肉芽腫性髄膜脳脊髄炎/GME,ステロイド反応性髄膜炎・動脈炎/SRMA,

壊死性脳炎/NME,壊死性白質脳炎/NLE等の病名に分類されますが、

生前に確定診断に至る事はほとんどありません。

病理組織検査が必要だからです。

感染症(ウイスル性、細菌性)等を除外し、

脳脊髄液検査並びに画像診断(MRI)を併用し仮診断いたします。

治療の中心はプレドニゾロンを中心とした免疫抑制療法です。

プレドニゾロン以外の薬も併用します。

免疫抑制剤(シクロスポリン、ミコフェノール酸モチフェル、レフルノミド)、抗がん剤(サイクロフォスファミド、シタラビン、ロムスチン、ビンクリスチン)等が併用療法として報告されています。

免疫抑制剤はプレドニゾロンと比較し高価、副作用は少ない、免疫抑制剤単独での治療は奏功しない事が多いといった傾向があります。プレドニゾロンの漸減を目的に併用する事の多い薬剤です。内服薬なので自宅で飲ませる必要があります。小型犬に多いこの病気はその薬の投薬に苦労される方も多くいらっしゃいます。

当院では免疫抑制剤よりも抗がん剤の併用を積極的に行なっています。

理由は

1.プレドニゾロンの休薬並びに寛解も期待できる事

2.免疫抑制剤と比較し副作用/費用に大きな差がない事

3.注射による治療なので自宅で飲ませる必要がない事

の3つです。

プレドニゾロンとの併用に何を使うかについてはまだ確立した方法はありません。

用法/用量/投与間隔に不明な点も多いのも事実です。