お知らせ

ネコちゃんの避妊手術について(猫・メス♀)

予約について

初診の方は、お電話での「避妊手術」の予約はできません。
一度ネコちゃんと一緒にご来院いただき、ネコちゃんが手術可能な健康状態か確認してから、手術日を予約していただくという流れになります。
「避妊手術・去勢手術の相談」でのご来院は予約は必要ありませんのでご都合のよい日時にご来院ください。

また、手術の前にはワクチンによる感染症予防、ノミ・マダニ予防薬(動物病院処方)によるノミ・マダニなどの寄生虫の駆虫と予防の実施を、皆さまにお願いしております。
ワクチン接種をお済みでない方はこちらのページもご参照ください。

手術前の予防・検査、手術日の流れ、手術後についてはこちらのページもご参照ください。

どんな手術?

ご予約日の午前中にご来院いただきます。お水とご飯を抜くことを忘れないようお気をつけください。なお、ご予定等で当日の朝に来院するのが難しい場合や、手術前にお水・ご飯を抜くことが難しい場合などは、前日からのお預かりも可能です。

午前の診察が終わり次第、準備が整いましたら始めます。
麻酔導入後、心電図、SpO2、EtCO2、血圧、体温をモニタリングします。
おなか側を広範囲に毛を刈り、消毒をしっかりと施してから手術を開始します。

腹部を正中切開し、卵巣・子宮の状態を確認したあとレーザー等で止血処置しながら卵巣を両側とも摘出します(レーザーによる不妊手術(去勢・避妊手術))。

もしも子宮に異常が認められた場合は、子宮も摘出します(卵巣摘出術と卵巣子宮摘出術の選択について)。

術後は皮下点滴を行い、麻酔からの覚醒・回復の状態を観察します。しばらく様子をみて退院可能と判断したら、その日の夕方退院という流れになります。

避妊手術の適切な時期

メスのネコちゃんの避妊手術は、からだがある程度成長し、かつ、初回の発情がくる前に手術することをお勧めしています。そのため、生後6カ月齢くらいでの実施を推奨しています。

“なぜ子猫のうちに避妊手術することを推奨するのか?”

それには、望まない繁殖をさせないという目的ももちろんありますが、将来起こりうる重篤な病気を未然に防ぐという、ネコちゃんの健康と寿命にかかわる大事な目的があるからです。

初回の発情前に避妊手術を実施すると、乳腺腫瘍の発生率が大きく減少することが分かっています。
とくに、ネコちゃんの乳腺腫瘍は悪性であることが多く、乳腺腫瘍の発生を抑えることは元気で長生きするために重要な意味があります。

ほかにも子宮蓄膿症という、避妊手術を受けていない中~高齢のネコちゃんにときどきみられる病気があります。これは、急激に体調が悪化して発見が遅れると数日で死亡することもありますが、あらかじめ避妊手術をしていれば防げる病気です。

高齢になると体力の低下や病気などによって手術に対する負担も大きくなりまし、若く元気なうちに手術することで、麻酔覚醒や術後の回復が早い、精神的トラウマが少ないなどのメリットもあります。

上記のことから、生後6カ月齢あたりでの手術が、ネコちゃんの身体的・精神的負担が最も小さく、手術効果も高いベストな時期であると考えられます。

 

避妊手術のメリット・デメリット

メリット

・望まない交配による妊娠を避けることができます
お散歩時や脱走時などに、ほかのネコちゃんとの接触で望まれない妊娠をすることを防ぎます。

・性ホルモンに関連した現象を抑制します
発情徴候の激しい鳴き声や発情にまつわる行動をなくします。

*ネコちゃんの発情は犬でみられるような発情出血はないので気づきにくいかもしれませんが、性格が変化したり、大声で鳴き続けたりなどの行動変化が主に認められます。ほかにも、床にすりすりしたりお尻を挙げたり尿マーキングなどの行動をするネコちゃんもいます

・生殖器疾患および性ホルモンに関連した疾患を予防します
子宮蓄膿症、乳腺腫瘍、卵巣腫瘍、子宮・膣腫瘍(平滑筋腫)、膣脱、偽妊娠などを予防します。
ネコちゃんは、乳腺腫瘍になった場合に8割が悪性であるといわれています。

・寿命の延長がデータとして認められています
避妊手術をしていないネコちゃんより、避妊手術を受けたネコちゃんのほうが寿命が長いという報告があります。

デメリット

・手術後に繁殖させたくなっても不可能です
卵巣を外科的に切除しますので、切除後はもとに戻すことはできません。したがって、繁殖は不可能となります。

・太りやすくなります
食欲が増加する場合がありますので、摂食量を適正に保ち、適度な運動を心がけましょう。
体重が増えすぎると別の病気のリスクが高くなりますので、体重管理を意識してください。

外部リンク:猫の体重管理と適正体重の維持の秘訣- ロイヤルカナン公式 – ロイヤルカナン (royalcanin.com)

・麻酔のリスクがあります
全身麻酔をかけますのでリスクは0%ではありません。手術の前に検査を受けることをお勧めしています。
術前検査として、薬の代謝機能・止血機能を確認する血液検査や、横隔膜ヘルニアなどの異常がないか確認のための胸部レントゲン検査等をご提案しております。

 

料金について

こちらのページをご確認ください。表示価格+消費税となります。
また、混合ワクチン接種済みであることと、ノミ・マダニ予防薬(動物病院処方薬)の投与をお願いしております。


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